秩父巡礼５日目詳細

34番札所

2010年11月21日

　秩父巡礼に4回程通っている間に、駅に貼られたポスターや　パンフレットからの情報で、秩父鉄道が主体となっての札所巡りハイキングを（多分）毎年実施していることが判明。
　今年度の最終コースとして34番札所だけを対象とした札立峠越えのハイキングが間もなく、実施されるとの情報を得た。
　鉄道会社主体のハイキングがどのような形態をとっているのかという興味もあり、また、前回4回目の巡礼時に、最近札立峠にも熊が出没しているとの話を聞いた際、初めて辿るそのような山越え巡礼を単独で行う事への躊躇いもあった為、秩父鉄道主催札所ハイキングの催しに合流することにした。

　皆野駅前の受付所にて参加費200円を支払いハイキングの会に入会し、参加バッチと結願記念ストラップとを貰い、９時２０分に駅前を出発した。

　既に9時頃から受付が始まっており、嘗て参加した他のウオークラリーと同様、前方には多くのハイカーがリュックを背に歩き、要所には交通整理の係が配置されている。おそらくは1000人程度が参加しているのであろう。振り返ると駅方面から後続者の列が続く。
　参加者の歩行ペースの略中間のペースで『到る破風山』の椋宮橋標識を通過し
１０時１０分に水抜の分岐車道に到る。
ハイキングの会の世話人が誘導していてくれたが、水潜寺入口の標識等は建っておらず、一人で初めて札所へこのルートで目指す場合は気付かずに通過してしまう恐れがある。
　車道を登り、途中多分馬頭尊からと思われる車道と合流し、更に登って、１０時３５分に『到る水潜寺、熊に注意』の標識を見て山道に入る。
　前後にハイキンググループが居るため安心だが見通しも悪く一人では熊と鉢合わせせぬかと心配する、すれ違い困難な道を進む。
　途中何度か右側からの山道と合流したが椋宮橋からの登山道であったか否か標識が無く不明、１１時５分に札立峠標識に到達。
　途中秩父盆地を見渡す視界良好な地点は皆無。　破風山へとは別の道をその後１０分ほど登った後、下りとなる。
　岩が湿り足場が悪くトラロープに縋りながらの下りであり、軍手が重宝、他のハイカーが全てリュックサックを背負う中、自分独りがショルダーバックであったが滑らず転ばず通過。　１１時３０分に水潜寺に到着。

　観音堂へは土足禁ずの貼紙があるため、蝋燭、お線香をあげ、銅鑼を鳴らした後、登山靴を脱いで、板の間に入り、再度お賽銭をあげて、読誦。
　観音堂内には巡礼に用いた巡礼杖を収めるコーナーが在り、数十本が立てかけてあった。
　隣接の本堂内の納経所にて、１１月１７日にも熊が目撃されたとの貼紙を認める。
　朱印の係りの人が言うには、椋宮橋から登って来れば秩父盆地一望の場所が途中にあったとのこと。
　熊のことを話すと『熊だって人間と会うのが恐ろしいから、熊よけの鈴等音を出すものを身に着けておれば大丈夫』とのこと。
　境内の裏には長命水の筧が引かれその奥の『落石の恐れあり』の通行止め看板の後ろの石段を登ると岩屋があり、筧は其処から引かれていた。
　確かに岩屋に入るには足場が悪くそこから引き返すが周りには結願記念の碑が多数建立されていた。
　本堂横には１００観音達成祈願？の別のお堂等があり、手持ちの巡礼納札に個々に父母姉の戒名を記して納める。
　境内の其処個々にて昼食を取るハイカーの間を縫い、持参の甘納豆を口にして１２時２５分に山門を出る。
　一部のハイカーは帰路も札立峠へと向かったが狭隘な山道を後続の他の多くのハイカーとすれ違う行為は無謀と思い、自分は川沿いにバス道を辿るコースを選んだ。
　
　しかし、今日の様な多くのハイカーで混雑する日は熊との遭遇の心配も無い為、椋宮橋へ出る道を踏破する良い機会であったと歩きながら後悔。
　満願の湯前経由にて皆野駅へ向かう。途中皆野駅行きのバス停を通過、２時間に１本程度の頻度を確認。
　水潜寺の朱印所代行の大通院横からハイキングコースに入る。猪捕獲の罠があるので足下注意の看板を１０数枚も道の両脇に見る。これまでの江戸巡礼古道にこのような注意看板は見かけなかった。
　途中何人ものハイカーを追い抜き、何人ものハイカーに追い抜かれて１４時１０分に皆野駅に到着。２４分発三峯行きの電車に乗り、３６分秩父駅にてＳＬとすれちがい、記念にホームにて写真を撮る。その後、秩父神社に参拝し、１３番札所に再度立ち寄り、西武秩父駅に到着。帰路に就く。
　

2010年11月21日

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