一隅を照らしたい凡人の札所巡り

江戸33観音（2巡目）（5）

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区切り５回目 （25.26.27.29.32.33番　＆　５色不動尊）

2015年６月１日

三軒茶屋駅中央改札口前に午前９時に集合。 　駅員、地元町会のご婦人方、警察官がキャンペーンのテイッシュを配る中、壁面のマップで地下道出口を確認し、地上に出る。 　ビルの合間に木立の密集地を認め、其処が目的地であろうと見当をつけて歩き、教学院境内に到着。 　正面に本堂らしき堂が建つが、これまでの他の五色不動尊の例もあり、不動堂か別の御堂かを確認しようとしていると、近在のご婦人が境内を偶々通りかかった。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　教学院　目青不動不動堂 　『お不動さんの御堂はこちらですか？』　と尋ねると　頷き、尚且つ、背後の墓地には　大久保家の墓が在るので見ては如何？と勧められた。 　向拝にて不動様御真言を唱え、納経所にて御朱印をお願いする。　暫くお待ちくださいとのことで、　待機の間、一同先程の御婦人の勧めを思い出し、墓地に向かう。　 　院殿の文字が刻まれた墓石が10基以上も並ぶ。大久保家が小田原の他に下野烏山の城主でも在ったことを知る。明治の40年代に東京青山から此の地に移転と記されているが、これらの墓石の移動は大変であったであろう。

駅に戻り、32番札所世田谷観音を目指す。　前回同様、今回も中里小学校までは道が入れ込み、迷路の様である。多分次回来ても迷うであろう。  途中から緑道沿いに歩き、今回も迂回して正門より入る。  前回は気づかなかったが何故か吉田元首相の石碑が在る。納経所にて御朱印帳を預け、正面の観音堂に向かう。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　世田谷観音仁王門

正面長押には立派な龍の木彫が在る。  堂内に入り、観音経、心経を読誦。  撮影禁止の貼紙も無いため、同行の何人かは前立ち観音にピントを合わせている。

境内には特攻関連の石碑等が在る。  前回訪れた時に認めた？落下傘部隊関連の掲示物は今回見当たらず、寺務所の年配の男性に確認したが首を傾げるのみ、一時的な催しであったのかしらん。  寺務所左隣の阿弥陀堂には６体の羅漢像が安置されている。  夫々個性的な顔立ちで、像の前には各羅漢さんの特質（特技？御利益？）が印されている。 ６体揃っていれば（500体無くとも）充分と思う。 　　　　　  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　世田谷観音観音堂長押の竜神 　その他、境内には八大童子を従えた不動明王を祭る不動堂もある。とても、戦後に建立された寺院とは信じられない。ある意味では江戸３３観音に新たに参入できたのも頷ける気がする。。 　前回もお会いした、壮年の男性から今回も丁寧に目黒不動尊への行程マップを受領し、裏門より退出。。

大鳥神社前にてバスを降り、３３番札所瀧泉寺には本堂裏の公園口より入る。　即　眼前に天蓋つきの大日如来像が本堂背後に座しているのを認める。

　如来像の顔が誰某の顔に似ている等、他愛の無い話をしながら表に廻り、　本堂にて不動明王御真言を唱えて退出。
　直西隣に観音像があるが同行の皆に　江戸３３観音の観音像は別にあると伝え、石段を下り、左折して観音堂の前に至る。
　観音堂と寺務所の間には伊皿子坂と印された石碑がある。

何故か判らぬが態々移設されたものであろう　 　観音堂向拝にて経を読誦し、各自３３観音巡りと五色不動にて２通りの御朱印を頂く。、 　　　　３３番札所瀧泉寺仁王門 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　３３番札所瀧泉寺観音堂 　　　　　　　　　　　                    　　　　　　　　　　　　　　　    　　　　 　境内には殆どの諸仏が個々に祭られている。一通り巡った後、仁王門から退出。振り返り、改めて写真を撮る。 　隣接の五百羅漢寺の前に至る。 　諸般の事情で現在３００余しか羅漢さんを有していないという事と、先程世田谷観音で６体拝観していることと、拝観が有料であることもあり、時間も予定を越えていることなどから、入場は見合わせ、山手通りに出る。

目黒駅近辺にて昼食を取った後、残りの４寺院に向かう ため、白金高輪駅まで地下鉄で移動しようとしたが、以前　 高輪地区に永らく居住していた同行の１人が『都バスを利 用するほうが歩行距離が短くて済む』と提案し、一同　なる ほどと頷き、駅前停留所から乗車、魚藍坂下停留所にて 下車。 　トイレを借用した交差点角のスーパーは青山の１号店同 様４０余年の歴史があるとのこと。 坂の中腹の２５番札所魚藍寺の山門を潜る。  境内右手に本堂、左手に納経所と記された家屋が建つ。   前回は向拝にての読誦であったため、先ず、左手の玄関 先の呼鈴を押し、出てきた男性に観音巡りであることを告 げ、堂内に入れるか否かを尋ねる。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２５番札所魚藍寺山門 　 　　男性は、『今、御朱印を書ける人はいない。そこにある御朱印を代わりにどうぞ、３００円です。堂内に は入れません』 と言うと、即、奥に引き下がった。 　これまでも今回１５番札所にて同様に予め用意されていた札を受領していることもあり、１人は３００円を 置いて１枚を納めたが、１人は後日再訪するとのこと。 　　自分も再訪することとした。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　個性ある書体の扁額の架かる 本堂向拝にて読誦、塩を供えられた お地蔵様を境内に見て退出。   伊皿子交差点（この角にも先程と同系列のスーパー！）を左折して ２６番札所に向かう。 　２６番札所済海寺の入口近くに　当寺が最初にフランス公使館が設 置されたとの看板が在る。（フランス語による併記は無し）　   その横に扉が施錠されて外から内部を確認困難な観音堂が悄然と 建つ。 応対者に聞けば 『誰も責任を取るものが居ないので常時施錠してい る。』 とのこと。５年前と変わらぬ対応。伊皿子交差点に引き返し左 折して伊皿子坂を下る。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　  　　　　　　２６番札所観音堂 　　前回は入口の所在が当初判らず、お寺さんの周囲を廻って結局　第一京浜の国道側から入った記 憶があり、今回も坂の途中から左の脇道に折れようとしたが、角に２７番札所道往寺の標識が立っている のを認め、そのままビルの中に入る。

硝子張の奥に仏像が安置されているのを右手に見ながら先へ進み、 受付で事務員に　３３観音巡りと告げると彼女は奥に声を掛け、年配 の女性を招いた。   改めて　江戸３３観音巡りで訪れたと述べると、左前方を指し示し　 観音堂内には、聖観世音菩薩と千手観世音菩薩の二体を　御守り しているとのこと。 　五年程前に廻った時の本堂は木造平屋建てであったため、見違え たと伝えると、２年ほど前に全面建替えたとのこと。 　　我々が居る受付がビルの２階で、窓越しに昔のように第一京浜から の参道も見え、又、石仏群も磨崖仏のように外階段の外壁に組み込 まれている。 　　建築造詣に無縁な自分にも設計の秀逸さに驚く。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２７番札所道往寺観音堂 老婦人（住職のご母堂？）は戦後間もなく嫁いできたとのことで、同行の１人が此処高輪に結婚独立するま で居住していたことを伝えると、驚き喜び、近在の古くからの商店の動静等、情報を確認し合っていた。 　教えられた観音堂前にて読誦し、観世音菩薩二体の御朱印を受け、退出。

みたび伊皿子交差点に至り、左折して予約して いた豆大福を和菓子屋にて各自　買い求む。 　高松宮邸前、高輪消防署二本榎出張所前を 通って　今回の３３観音巡り最後の札所である第２ ９番高野山東京別院に到着。 　水屋にて　手を清め、口を漱いで　納経所にて御 朱印帳を預けた後、広大な本堂内に入る。 　係りの方に観音様の所在を確認し、許可を得て 内陣に入り、弘法大師像の前にて御宝号を唱えた 後、観音像前にて観音経読誦。  境内には四国八十八箇所のお砂踏場や不動 堂、お百度石などがある。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　     　２９番札所高野山東京別院本堂 又　当寺は、御府内８８札所の１番寺でもある。

御朱印受領。三軒茶屋駅改札口から此処までの歩数は約１３５００歩。 　　　　   　　　　　　　　　　　　観音像上扁額   　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　境内御百度石　 　今回は順不同で廻り、３３番札所目黒の瀧泉寺を結願寺としなかったゆえに、結願成就の判は受領できなかったが、友と廻れたこともあって、第１回目よりも内容の充実した札所巡りであった。 　尚　平行して参拝した江戸五色不動尊の　残りの　目黄不動については　種々事情により、９月に改めて巡った。

目黄不動尊

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