一隅を照らしたい凡人の札所巡り
鎌倉33観音（５）
| 区切り5回目 （１１、１２、 ２６ 〜 ３０番札所 ） |
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2016年6月20日 |
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事前に皆に行程をメールにて知らせていたが、本日はかなりの高温高湿が予報されており、銭洗い弁天への寄道は時間に余裕が取れた場合のみと再確認し、コンビニにて飴や水分を補給し、小休止後１１番札所延命寺に向かう。 前日、電話にてお寺さんから本堂外陣への入堂の許可を得る際、受付は９時からと告げられていたため、境内にて銀杏の大木を眺めたり、本堂向拝の写真を撮りながら待つ。 それにしてもお寺さんの境内には銀杏の古木が多い。 定時になり、インタフォンにて来意を告げ、本堂内部より扉が開き、一同板張りの外陣に入る。 住職は屋内のトイレは使用しないでほしいと告げ、奥に姿を消す。 11番札所延命寺本堂 内陣中央に阿弥陀像、右手に聖観世音像、左手に北条時頼座像が配置。 一同、観音像前にて観音経全巻と心経を唱え、寺務所にて、『長時間にお経をあげていただき・・・』 の辞とともに、納経帳の返却を受ける。 |
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山門には１６羅漢像が据えられている。 境内参道を遮断する庭木の下を潜り、本堂前に至る。 脇の御朱印所と記された窓口にて、本堂外陣に入れるかを御婦人に伺うと どうぞ とのことで、本堂正面より入る。（２００円別途要す） 内壁には 畳一畳以上の漢詩が記された大きな和紙が数枚貼られている。 達筆すぎて、我々には所々しか判読できない。 堂内が書道教室を兼ねているのかと、読誦後に 御婦人に尋ねると、そうではなく、御住職の間もなく開かれる展示会への出品候補品とのこと。 帰途、先程の肉屋にて将に鉄鍋で揚げてる最中のコロッケと蒸したてのしゅうまいを買求め、店先にて食す。 美味。聞けば開業は７０年ぐらい前かな？とのこと。 蒸し暑く、今後気温も上昇することが予測され、体力温存を図るため、銭洗い弁天は後回しとして、ＪＲにて鎌倉駅から北鎌倉駅に向かう。 １２番札所教恩寺山門 |
| 電車到着後のホームの混雑度は狭いせいもあるが、鎌倉駅よりも、北鎌倉駅の方が厳しい。ゆっくりと列の最後尾にて踏切を渡り、下り側の改札口より外に出る。 | |
横須賀線との並行の路から左折したあとは、要所要所に警備員が立ち誘導を行っている。 脇道入り口には『これより先、一般住宅地 立入禁止 』 の看板が立つ。 入り口には団体用と一般用とに分かれており、入園料５００円。 何もわからず、前の人の背中を見て歩く。 確かに紫陽花は境内至る所にて咲いてはいるが、株数よりも来園者の数の方が多いのではないか？ ７色に変化すると、聞いたことがあるが、殆んどが青一色。 人の波に押されて本堂前に到着。 ３０番札所明月院本堂前石庭 見ると回廊の上に１０人以上の人が納経帳片手に並んでいる。 『御朱印ですか？』と声を掛け、頷くをみて、我々も靴を脱ぎ、回廊の列の背後に付く。 |
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| 前方で係りの人が『此処では、納経帳は売っておりません。売店で買ってから並んでください』 と我々にも聞こえるように大声で説明している。 |
１０分弱程並んで係りの人に納経帳を提出しながら、『本堂には入れますか？』と訊く。
一度下足に履き替えて外に出、再度隣の縁側？より建物に入る。横並び畳４畳ほどの奥に結界があり、此れより先立入禁止の札。  ３０番札所明月院本堂玄関脇 ３０番札所明月院境内前方には御簾があり、多分その中に明月院の本尊か観音様が居られるのであろう。 一同 畳の上に座して観音経偈と心経を読誦。 本堂前の石庭をしばし、見入った後、開山堂にも菖蒲園にも立ち寄らず、他の観光客に背を押されるように山門を出、総門から外に出る。 紫陽花の咲かない秋か冬に再度訪れたいと思う。 |
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を手にしており、観音菩薩像では無 い為、拝礼のみして、後ろの法堂に 向かう。 法堂に入り直ぐ御朱印受付所が あり、納経帳を提出し、番号札を受 領。 正面に等身大の釈尊の苦行像が 配置され、その奥に千手観世音菩 薩像が我らを見守る。 右手奥に進み、他の観光客の支 障にならぬよう、一同、観音経偈と 心経を唱える。 天井を ふと見上げると 荘厳な 雲龍図、写真を撮り、納経帳を受 領して退出、背後に在る一種独特 な形態の門（後日調べたら 唐破風 の門 略して 唐門）に向かう。 28番札所建長寺法堂天井画（雲龍図） |
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| 金具が要所に付けられた他、装飾は一切無い、独特な感じの門で、京都か何處かで、同種の門に出会 った記憶がある。 |
側に出る。 周囲に芝が植えられた池がある。 大きさや静謐を感じ させる点で、東京上野の国立博物館の裏庭を ふと 思 い出した。（灌木や石塔の類は一切無いが・・・・） 半僧坊ハイキングコースの看板に沿い、人影が疎らになった途を奥に進む。 先ず、宝珠院、次に天源院、そして龍峰院の案内板が現れ、導かれ、紫陽花の花を見ながら石段を登る。 石段の途中、天源院への参道と交差する。 地形の関係上、このような造作になったのであろう。 山門には、妙高院の時と同様、拝観謝絶を意味する 看板が在ったがそのまま境内に入る。 ２９番札所龍峰院山門 正面が本堂、右手の庫裏にて 本堂内に入れるか伺うが、入れませんとのこと。 承知し、納経帳を預け、 向拝に戻り、 一同 読誦。 その後、同行三名、各自、一眼レフにて諸設定を変えながら仄かな本堂内部の撮影を扉越しに試みる。 事前のインターネットでの情報に拠れば、鎌倉３３観音札所の中でこの龍峰院のみが、写経を持参しなけ れば納経を受け付けない。とのことで、 皆 夫々 数時間を掛けて心経の写経を行って大事に持って来て はいた。 しかし、先程の庫裏での本堂内部入堂要請の時点にて、先方より問合せも無く、当方もまた失念して、 写経を提出していなかったことに気付いた。 納経帳を受領の際、実は写経を持参して来たと告げると、受付の女性は 極 自然に無言にて 受け取 った。 当札所も写経持参は。御朱印受領の必須条件ではないようである。 飲食店にて、食事休憩後、亀ヶ谷坂切通しを抜けて２６番札所海蔵寺に向かう。 |
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前回の極楽寺坂切通しより傾斜はきつい。 もっと、切り下げて、傾斜を緩やかにすれば、往還が楽になると思うが、国の史跡に指定されているのであろう。  ２６番札所海蔵寺本堂 ２６番札所海蔵寺境内横須賀線ガードを潜り、 途中、銭洗弁財天への標識を見るが、札所へ直行する。 緩やかな傾斜が だんだんきつくなる坂道の終点に２６番札所海蔵寺がある。 あらためて、顧みると、鎌倉３３観音には鎌倉沖積平野の端に位置し、境内の一部に周囲の丘陵の崖を含み、矢倉を抱えている寺院が多く含まれている。 試みに、数えてみると、この２６番海蔵寺の他に１番杉本寺、４番長谷寺、５番来迎寺、６番瑞泉寺、９番浄妙寺、１０番報国寺、１８番光明寺、２４番寿福寺、２５番浄光明寺、２８番建長寺、３０番明月院が該当することが これまでの札所巡りにてあきらかであり、 若しかすると、我々が気付かなかったが７番光触寺、８番明王院も含まれているるかもしれない。 未だ北鎌倉在の３カ所の札所を残してはいるが、鎌倉３３観音札所巡礼の大きな特色は、この鎌倉沖積平野の端の丘陵部に接する崖の多様な形態を包みこんで境内としている 寺院を巡れることにあると思う。 兎に角 この２６番札所海蔵寺の境内も素晴らしい。 紫陽花寺や竹の寺と云った名を冠するお寺さんが観光客で埋め尽くされている一方で、このような静寂なお寺さんが存在していることに、一種の安堵感を抱く。 本堂右手に鐘楼がある。 他の寺院のように 周囲に禁止札や結界もなく、綱も自然に下がっているため、朱印帳を提出しながら 係りの方に 鐘を撞いても宜しいかと伺う。 係りの方はにこやかに、許可の札が貼ってないので禁止です。 とのこと。 入山料は設けていないが境内の一隅に朱色の野点傘が立ち、その下の小机に栞が１００円にて置いてある。十六井戸の拝観には、この栞を購入する由。 購入し、案内板に従い十六井戸に赴く。崖に造られた矢倉の奥に１６の井戸が在るとのことで 覗いてみたが、薄暗くて識別不能。 諦めていたが 同行の徒が一眼レフカメラを取出し撮影。 モニタ画像には１０以上の井戸と共に 観音菩薩像が鮮明に映っており 友に感謝。 帰途、化粧坂切通し経由銭洗弁天に寄るか否か皆と図るが、皆 これから坂道を登るのはきついとのことで、寿福寺山門前経由鎌倉駅に向かう。 前回と同じ喫茶店にてスイーツと飲み物にて小休止。 次回は７月、夏休み突入前と概略決める。 本日、歩行数１５４００余歩。
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