一隅を照らしたい凡人の札所巡り
鎌倉33観音（２）
| 区切り２回目 （５、２４〜２５番札所 鶴岡八幡宮） |
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２０１６年２月８日 |
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今回も、数本前の電車で到着し、喫茶店にて待機していた仲間と合流し若宮大路に出る。 相変わらず段葛は工事中で中央部は歩行叶わず、商店前の歩道を歩く。半数の店は未だ扉を閉じたまま。 三の鳥居を潜り鶴岡八幡宮の境内に入る。 正面に本殿が見えるが、その間、観光客等の人影無し。 宮司さんと警備員さんのみが目に入る。 静御前が舞った？という舞殿を仰ぎ、手水にて口を漱いだ後、右手の社務所にて御朱印帳を提出。 『 参拝後に受取りに参ります 』 と、述べると 『 直ぐ、終わるので待ってて下さい 』 とのこと。 同行の一人が 『 寺院用の３３観音納経帳で大丈夫かな？』と呟くのを聞き、『 明治維新までは神仏分離ではなかった 』と、先日札所にて伺った旨を伝える。 一人は私と同じく神社専用の御朱印帳を用意されていたが、先日杉本寺にて購入した納経帳は綴り方式なので、後日 綴じ直しが可能で在る。 鶴岡八幡宮 返却を受けた御朱印の筆跡を互いに見比べて、『こちらの方が達筆だ！』 など他愛のないことを言いながら石段を上り、龍虎 に見守られて門を潜り、本殿前にて参拝。 本日まで開催との貼紙のある、左手奥の宝物展には寄らず、石段を降り、目の高さにて切断された大銀杏を確認して東門より退出。 |
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| 母親に手を引かれた、保育園か幼稚園に通う園児たちと擦れ違い、来迎寺と記された木片が要所に掲げられた路地を導かれるように進む。 間もなく人通りの途絶えた住宅地を進む。 同行の一人が 『 前回、この道を通らなかった？』 と 誰に言うともなく呟く。 『 いやっ そんなことは無いよ！』 と応えるが、確かに 左側道沿いの住宅の直ぐ後ろにまで迫る、落葉した梢を擁する崖の眺めは前回の瑞泉寺や光蝕寺に参る途中のそれとよく似ている。 住宅の屋根越しに見える、名は分らぬが群生している木立の 綱・属・種・等が同一で 規模・形状が類似しているだけでなく、道沿いの家屋の雰囲気も なんとなく一種のオーラに浸されているように見える。 |
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取り留めなく ぼんやり 考えているうちに5番札所来迎寺門前に到着。 石段を登る。中段、左側に寺務所と思しき建物を認めるが、そのまま登り切り本堂前に到達。 引戸は開かず、傍らに 『 見学のみはお断り、御用の方は左下の寺務所へ 』 の掲示在り。一同、寺務所に向かう。 『 鎌倉３３観音のお参りに参りました 』 と年配の女性に告げると 『 納経帳は お預かり致します。扉を開けますので、本堂前にてお待ちください 』 とのこと。 ５番札所来迎寺 実は寺務所と棟続きであった本堂内部より開扉されるのを待ち、一同堂内に入り、中央仏像の前にて思い思いに教本等を取出していると、女性が『中央は本尊の阿弥陀如来で、観音様は右側です』 と注意してくれた。 この寺は鎌倉13仏の札所でもあったのに気付き、礼を述べ、一先ず、中央の阿弥陀如来像に拝礼したあと、右側の如意輪観世音像の前に移動し、灯をともす許可を得た後、御線香をも供え、開経偈から、観音経、心経、 を 唱え、供養、心願を 各自 願い ついで、回向文を唱える。 |
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| 振り向くと、先刻の女性は居らず、別に青年僧が我々の納経帳を抱いて待機していた。 各自納経帳を受領し、（当寺は鎌倉２４地蔵尊の第２番札所でもあるため）左端の直立地蔵菩薩にも拝礼、経を唱える。 本堂傍らの経卓に置かれた 『 ２０１６年２月５日〜３月２０日寺社特別参拝』 のカタログと 『 来迎寺略縁起』 を各自頂いて退出。 |
手に曲がる路地を見逃し、前回通った金沢街道にまで出 てしまい、右折して車両で混雑する道を三の鳥居前まで 辿る。 時刻は１０時を過ぎた処で先程と異なり、若宮大路、小 町通りから出て来る観光客で一帯はラッシュ時並みの賑や か。 東アジア系団体旅行客の後ろに付き、なんとなく鎌倉街 道を西進する。 前日インターネットマップにて確認した浄光明寺の位置は 概略八幡宮の西側という予備知識と、（これまでに訪れた 鎌倉３３観音巡礼時の経験で）、札所の近くにまで行けば なんとかなるという超楽観主義にて団体観光客の流れに 乗って、『 この辺も蕎麦屋が多い』 などと喋りながら歩く。  酒まんじゅう 御谷休憩所 |
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見ると右側に 『 酒まんじゅう』の幡と、トイレの看板がある。一同自然と休憩所に入る。 皆 トイレを済ませ、酒まんじゅうを注文し、テーブルに座る。 傍らに『 鎌倉湘南ガイドMAP』 が平積みされており、まんじゅうが来るまでの間、暇潰しにページを捲る。 地図を見ると 我らが目指す浄光明寺は 現在の鎌倉街道から 道１本西にずれているのが判る。 店主にお寺に行くのに 抜け道が有るかと訊くと、残念ながら山越えの道はなく、戻って右回りに迂回がこの 先を左折するより遥かに早いとのこと。 礼を述べ、皆に謝し、まんじゅうを食べて引返す。 |
| 小町通りから右折すると極端に人通りが途絶える。 先刻とは別の同行の徒が 『 前回（昨年）、この道を通らなかった？』 と同じように尋ねる。 鎌倉の街はどうも我々日本人の DNA に訴える何かが在るのかもしれない。 全国に散在する 『 小京都 』 と称する街とは別格の何かが厳然と在る。 |
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一同、先ずこちらのお寺さんにお参りしようと意見一致。 山門前からは70〜８０メートル前方の中門まで石畳の参道が まっすぐ伸びているのが認められる。 これまで廻った鎌倉３３札所のお寺さんが街中の宝戒寺を除 き、すべて石段や坂道を登った先に在ったのに比べ 鎌倉五山 第三位の当寺は 敷地にも十分な余裕を持った 洛北の寺院 を彷彿させる佇まいを見せる。 暫く、皆が山門から中門への眺めを楽しんでいると、３乃至４ 歳の幼児の手を引いた母親が山門から中門へとゆっくり入ってゆ く。 高校時代からカメラの造詣が深く、今回も新鋭機持参の仲間 達は絶好の被写体と 参道の彼等の後ろ姿に愛用機を向けシ ャターを切る。功徳。 我々も山門を潜り、母子の後を追って、中門に到達。 閉ざされた中門の内側正面に本堂と思われる平屋建てが建 つ。 中門の手前を左右に走る小路を 我々は掲示文言に従い 右に廻り 生垣の合間から庭内に入り、鐘楼脇にて清掃中の女 性に事務所の所在を訊き、インタフォンを押す。 ２４番札所寿福寺山門 |
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| 建物左脇の出窓から顔を出した住職は 『 何の納経か？』 と訊く。 この寺も先程の来迎寺と 同様、２４地蔵札所と１３仏札所をも兼ねていることに気付き、『 ３３観音で』 と 応える。 『 それを聞きたかった』 と住職。 『 本堂外陣にはいれますか？』 と訊くと、『 そういう日は別にある。いつもはその中門の外で 』 と云う。 『 いつですか？ 』 と 問うと、それには応えず重ねて 『 中門の外で 』 という。 やむを得ず 『 判りました 』 と応ずると 『 中門の脇から 裏に回ると 北条政子の墓があるのでどうぞ 』 とのこと。 |
正面及び前面の庭を眺める。 格別な景色とも思えぬ。 本堂向拝前にも立てないことに釈然としない仲間の一 人は 『（此処で） お経を読むのか？』 と尋ねる。 お寺さんからのこのような対応はこれまでも幾度か体験 しており、 兎に角 読誦することにする。 中門 扉の外にて心経１巻のみを唱えた後、各自そ れぞれの思いを念じ、回向文を唱えた後、お寺さんの周 りを時計回りに数件の民家をも巻き込み迂回して裏山 に登る。 墓地はそれなりに広く、昼日中でも男一人では立ち 入りは御免蒙りたい通路に入る。 寿福寺中門外より本堂、庭園を臨む 鎌倉特有の いくつもの 『やぐら 』 を見ながら奥に進むと たしかに政子と実朝の墓と示された 『 やぐら 』 が 在った。 鎌倉史跡めぐりが主目的な方々にとっては貴重な場所なのであろう。 再度中門前を通り、生垣の間から境内に入り、納経帳を受取り退出。 （５番札所来迎寺にて受領した『２０１６年２月５日〜３月２０日寺社特別参拝』を後日改めて確認する と、事前予約で本堂特別参拝を３０分１０００円にて今回は２月５日（金）限定にて受付とのこと。次回いつ 実施かは不明。） |
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ホームページを有する寺院は最近珍しくなく、自分等も参拝前に極力目を通すよう注意しているが この浄光明寺は facebook を開設している。 其処からの情報で 本尊の阿弥陀三尊像を安置する境内の宝物館が 月曜閉館と判ってはいたが、先日のように大混雑の土日に巡ることも躊躇われ、結局本日の実施と決めた経緯が在る。。 境内には、初老の男性が一人三脚を立てて、写真を撮っていたが我々の到着と入違いのような感じで退出したため、広い境内我々だけとなった。 正面には本堂があり、右手には不動堂があるが山門入って直ぐ左には真新しい石像の楊貴妃観音が天蓋付きである。 ２５番札所浄光明寺本堂 観音堂が見当たらないため、観音像は本尊を移した後の本堂に在るのかと、寺務所にて尋ねると、結界のある裏山奥に宝物館に隣接して観音堂が在るという。 お参りに立ち入っても構いませんか？と尋ねると、今此処で許可いたしましたからどうぞ、観音堂前まで結界を外してお入り下さいとのこと。 裏庭の石段を登り、青竹の結界を外し、収蔵庫横の３棟並ぶ建物の一つ観音堂の前に至る。 やぐらの手前の観音堂は陽も射さず、正面硝子戸越しに観音像が仄かに見える。 カメラに関して玄人はだしの同行３人は それぞれ愛用のデジカメをマニュアルに切り替え 各種設定を調整して 堂内の観音像の映像化に成功したようである。 改めて、向拝にて読誦。 本堂前に戻り、長押の龍等も写真に撮り、退出。 川喜多映画記念館（月曜休館）の前を通って先程にも比して混雑度激しくなった昼時の小町通りを駅に向かう。 シラス丼の昼食をとった後、予定していた材木座方面の札所は 次回まとめて廻ることにして、喫茶店にて休息後帰京。 |
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本日の歩行数は 駅出発から到着まで18０００余歩。 １４時７分発の電車に乗る。 ３日目へ 鎌倉３３観音TOPへ 観音巡礼TOPへ TOPへ |
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