西国３３観音（詳細４）

区切り４回目（21，20，18，19，15，17，16、28、29番札所）

2011年9月17～18日

　ＪＲ亀岡駅前発の２１番札所穴太寺の門前に停車するバスの始発時刻が遅いため、７時３９分発の京都学園大学行のバスに乗り８分、穴太口で降車後、稲刈りの進む田圃途を１０分程歩き境内に到着。
　本堂には入れず堂前にて読誦し、右横受付で朱印を貰い、庭内を一巡し、本堂左手横に廻ると『庭園拝観　有料』の看板あり。
　門内に入ると先程の納経の受付とは別の婦人が庭園拝観３００円、内陣拝観３００円　両方だと５００円という。
　　内陣に入れるならばと内陣のみと言って。廊下伝いに先程の本堂の内陣に入る。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　穴太寺庭園

　右奥に掛け布団を掛けた涅槃仏が安置されており、たしかガイドブックにも写真があったなと思い、目礼して廊下伝いに本堂を出、バスの出発時刻まで時間があるので、先程の婦人に庭園の方も見させてほしいと差額２００円を差し出すと　初めて　パンフレットをよこし、布団のかけてあるのを外して、自分の悪いところと同じところを摩ると良くなるとの言い伝えがあるとのこと。　
　
成程といって内陣に戻り、言われたように、布団をどかし、膝の部分を撫で、自分の膝を撫で、布団を元の位置に戻した。
　（布団の柄は後で確認したガイドブックに載っていた写真のそれとは別）

　住職の住まいの一部と思われる部屋の裏の庭園はそれなりに小さいながら整っており、塀越しに見る多宝塔が美しく写真を撮る。

　　亀岡駅からの門前に到着する始発バスにて来た参拝客は２名程。折り返しのバスに乗車し、１５分程要して亀岡駅へ戻る。
　　

　ＪＲ東海道線向日駅から１時間に１本の善峯寺往きのバスに１０時３５分に乗車、次の停車駅阪急東向日駅にて時間調整をして１０時４０分発車。
　途中から擦違い困難な山道となり、１１時８分終点善峯寺前到着。
　即急斜面の参道を手摺に縋り、数分登って20番札所善峯寺の境内東門に到達。
　別ルート駐車場からの道と合流してゲートにて５００円を支払い園内に入る。
　境内からの市街への眺めは抜群、24番札所中山寺境内からの眺めとは違い、標高差があるため、海は見えぬがかなりの遠望が効く。

善峯寺境内からの眺望

　本堂の後は回遊式の山腹となっており、将軍綱吉の生母桂昌院ゆかりの遺跡、低く長く枝を這わせた天然記念物の松があり、上に登るほど眺望が開ける。
　ハイキングがてらの家族連れも園内に見かける。
どこかに通ずるハイキングコースの出発点かも知れない。
（東京都奥多摩青梅の塩船観音もハイキングコースの出発点であり、どこか類似点がある？）

善峯寺境内　　　　　

　１２時２４分発の折り返しバスに（私の他客は2名）乗り、１２時５２分阪急東向日駅着。
　　５８分発四条駅行きに乗り途中桂駅で急行に乗換からすま駅に１３時１０分着

　ガイドブックを頼りに10分程で18番札所六角堂頂法寺に到着。
街中の為か参拝客で賑やか。境内の納経所横のグッズ売場も人が多い。
貸切と思われるタクシーの運転手が客に対し、『六角形と判る場所にこれから行きます』と言うを聞き、この六角堂が平面図で六角形をしているのだと察知する。
　境内には可愛らしい羅漢像が立ち、携帯カメラに収める。

六角堂よりガイドブックを手に北西方向にジグザグに御池通りに出、京都中央信金横を左折する（後から思うと東進して寺町通りに出て北上するほうが風情があったかもしれない）
六角堂頂法寺境内

住宅街の一角にひっそりという感じで19番札所革堂行願寺はある。
　読誦し、後朱印を頂き、降り出した雨の為にリュックから傘を出す間に革堂に私以外の参拝者の姿は無かった。
　納経所の老婆は読誦中に噴出してＴシャツに滲み出た多量の汗に心配してくれ、私が衣服を整え、リュックから傘を取り出し、出発の準備が整うまで慈愛の眼で見守って頂き、思わず深く一礼して京阪神宮丸太町駅に向かう。

　　本格的に降出した雨の中、鴨川の橋を渡り、京阪神宮丸太町から東福寺駅に出る。

　ここで、先入観から駅より東福寺に向かい、途中で気付き、泉湧寺へ方向転換したため、時間を浪費する。
　通常の倍の30分を費やし泉湧寺山門内の朱橋を渡り１５番札所今熊野観音に到着。

　雨の中　数グループが既に参拝に訪れており、、堂内の御朱印担当者は何人か参拝人が集まった所で、今熊野の由来を説明。

　頭に関しての一切の病に効くように昔より枕にお清めをしてきたが、最近は市販の枕が大型化して寺への持参が困難となってきたため、枕の代わりに枕カバーを清めて提供しているとのこと。

　御利益を期待し、枕カバーを計6個を買い求む。
　鬱蒼とした雨の木立ちの中、市バス泉湧寺に向かう。所要時間１０分

　　市バス湧泉寺より清水坂までバスで約10分間。
　バス運転手に17番札所六波羅蜜寺までの道順を尋ねそれに従ったが、ガイドブック通りに歩めば約7分の距離。

　雨の中此処も参拝客数多く、本堂内の隅にて読誦、御朱印を頂く。
　本堂横の宝物館には有名な空也上人の像があると伺っていたが、入場が4時半までとあり、止むを得ず　他日再度うかがうこととした。

　バス通りを越え清水坂に入ると午後五時近い小雨の中、登る人、下る人で大変な賑わい。
　並んで入場券を買求め、境内に入る。
　本堂前、清水舞台も凄い人出、しかし、本堂外陣に人影は無く。靴を脱いで、中央にて読誦。　
　納経所は係りの方が硯等の後片付けを始めるところであったが、許しを請い御朱印を頂く。
　いつもと変わらぬ、音羽の瀧の人だかりの前をとおり、　五条坂は通らず清水坂経由でバス停に出、京都駅に向かう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　清水寺

　京都駅ビル地下食料品売場にて弁当を購入、駅待合室にて食事した後、19時39分発園部行きに乗車。
　20時16分着。同18分発福知山行きに乗り、21時06分綾部駅着。
　　駅前のアールイン綾部に投宿（朝飯代込み6000円）

　綾部駅8時03分発、西舞鶴駅に8時26分着　8時36分に北近畿丹後鉄道にて発　天橋立駅9時15分着　　乗船が9時30分　下船は9時42分　元伊勢籠神社に参拝し、　リフトが9時53分に乗車して9時59分着　バスは傘松公園を10時に発車し28番札所成相寺前に10時06分に着。

　　読誦後　本堂内お守り売場にて　宝剣に龍が位置している御守が売られているのを確認　
　『己に打勝つ御守』とのこと。
　母が以前私に与えてくれた御守は此のお寺にて求めた物と知る。
　再度　購入すべきか、又　親族の為に買求めるか　迷うが断念。
　
境内からの眺望は傘松公園よりも優れているが　山門横から徒歩４～5分の展望台に行く。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　天橋立

　将に絶景で何枚も携帯カメラにて撮る。展望台から山門に戻る途中に建つ壮麗な五重塔について　登坂乗用車用ゲート係員に聞くと未だ建立5年程度とのこと。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　11時10分山門前にてバス乗車、傘松公園着11時16分
　時間に余裕があるため　幾つか写真を撮り、売店を冷やかし、リフトに11時35分に乗り11時41分着。
　地元スーパー内の品揃えを確認した為11時45分発の船に乗れず12時00分発まで港の　石製文殊の鍵等を見る。
　下船後　丁度　廻旋橋が廻旋する様に遭遇。
　智恩寺の文殊様を参拝し、飲食店、土産屋を冷やかし、 12時４０分ごろ天橋立駅に到着。12時59分発の電車を待つ。
　天橋立駅より２両編成ワンマンカーにて西舞鶴駅に向かう。
　途中駅より観光団体客が乗り込んで来たので尋ねると　この北丹後鉄道に乗車することが旅行目的の一つで　　昨日朝に東京駅を新幹線で出、今日は米原から東京に戻るスケジュールで傘松公園にはバスで登り、札所の成相寺には詣でなかったとのこと。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　成相寺山門

　　構成員は私と同年輩の夫婦とより年配の婦人のグループが多く、西舞鶴の一つ手前の無人駅にて　待機中のバスに乗り換える由。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　西舞鶴駅にて駅員に次の東舞鶴駅行きの列車時刻を念のため確認すると６分の待ち合わせで特急が来、在来線はその後１時間待たないと来ないという。

　止むを得ず乗車し　東舞鶴までの一駅で特急料６３０円を払い７分後に到着。
　　

　次の松尾寺行きの出発時刻までの間に駅の時刻表を調べると　天橋立駅を12時10分に乗車していればＪＲの東舞鶴駅まで直通で行け、松尾寺駅にも約1時間早く到着できていたことが判明。
　時刻表を開かずにインターネットのみでの旅程組立てを行う弱点が顕になり良い経験となった。
　14時34分東舞鶴駅発敦賀行き2両編成ワンマンカーにて14時40分無人駅の松尾寺駅着。
　駅前に居た私と同年輩の夫婦に松尾寺からの帰りかと尋ねると、今戻って来たところで、これから寺に行くのならガイドブックに書いてある国道を通るより、傍らの自然歩道を辿る方が良いとの助言を頂く。
　　礼を述べ、ガードを潜り、国道と並行する田圃道を歩くと前方に幾つも飛び跳ねる物がある。
　バッタかと思ったが　バッタの他　小さな蛙もおり、10分程、蛙とバッタと共に歩む。
　間もなく一般道路と合流しやがて上り坂となる所に、『この先通行止め』　の標識があるが、迂回路も判らず無視して進む。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　松尾寺本堂　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　やがて通行止めの柵があらわれたが、引き返すわけにも行かず、先程の夫婦も通ったハズと　そのまま柵の脇を通り過ぎるとやがてコーンと虎ロープにて区画された約10ｍの区域があらわれた。
　先週　書写山にて一緒になった団体客のバスは此の道をどう進んだのかなと思いながら丁度駅から50分の歩行で 29番札所松尾寺に到着。

　境内にはかなりの参拝客がおり、露店も出ており、多分　山門前の通りは逆の方向から国道に繋がっているであろうとと推測。

　本堂内にて読誦し終え、納経所は何処かと堂内の係員に尋ねると、内陣に入り　本尊の馬頭観音を間近に見るようにと勧められる。
　礼を述べ、柵の横から内陣に入り、触れようと思えば触れる将に至近距離よりじっくり拝顔する。
　戻ってくると　やはり私と同じく観音経を唱えていた娘さん二人ずれにも同様に声を掛けている。
　　（単に賽銭を上げて一礼する参拝客には声を掛けていない！）

　礼を述べ、納経所が石段を降りた右横に在ると教えられ　退去しようとしたら　今度は鉦の撞きかたについて講釈をはじめてくれた。
　
　これまでいくつものお寺に参拝したが鉦の撞きかたの講釈を受けたのは　はじめてであり、他の一緒に聞いた方々も皆　盛んに感心した。非常に為になるはなしであった。

17時丁度に松尾寺駅に到着、17時34分発の電車まで、国道沿いのコンビニに出向き、遅い昼飯を取る。東舞鶴、綾部、園部経由で京都駅に20時に到着

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

注）　２９番札所松尾寺にて受領した『極楽・地獄（しあわせとふしあわせ）の岐れ路』を別表に転記させていただきます。

　　
（区切り５回目）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　