秩父34観音（3巡目）（４日目）

区切り４回目（２２～２５番札所）

2017年8月12日

迷走台風の進路・速度を捉えるのが困難なのか、昨夕からの天気予報は数時間毎に変わり、秩父地方の予測は不明。

これ以上の日程順延は許されない為、小雨の中、自宅を出る。
　途中、友人より、みなとみらい駅を出発したとのメールが携帯に入る。
最寄りの駅を6時54分出発、所沢駅に7時25分着。
ホーム上にて、7時30分に快速長瀞、三峯口往きが停車、発車するのを見届けた後、7時51分レッドアロー号乗車、
車内ガラ空きの為、計6人　通路を挟んで２ブロックを占める。
窓外は雨。　吾野駅通過時は小雨。
皆に確認すると、この程度の雨なら予定通り音楽寺に登ろうとの返事。
正丸峠トンネルを過ぎた時は青空を確認。
横瀬駅にて先行の快速に追いつく。そのまま乗換えず、西武秩父駅に８時５１分着。
トイレを済ませて９時丁度発の吉田元気村往きバスに乗車。
秩父公園橋を渡る。天気は快晴となる。

途中　農協販売所前にて交通渋滞があったが、2１番札所前にて下車。
今朝の東京地方の小雨が嘘のような強い日差しの中、日傘を差そうかと言いながら　江戸巡礼古道長尾根径に入る。
7年前と同様、膝高の雑草を掻き分け平地を暫く進んだ後、登山道に入る。
多分今朝まで降っていた雨の性で、粘土質の径は濡れており、左右の立ち木に縋りながら、又、蜘蛛の巣を杖で掃いながら進む。
20～30ｍごとに巡礼札が吊るされているため迷うことは無いが、2度ほど、両脇の灌木が倒れ掛かって径が塞がれ、小枝を1本1本圧し折って通路を拓くのを余儀なくされた。
　多分最近数ヶ月は誰も通過していなかったであろう。

30分程して、視野が開け、其処で小休止。
何人かは途中で拾った適当な小枝を杖代わりにしている。
　その後は多少の起伏はあるが、蚊に悩まされることも無く、ハイキングコース然とした道を辿って13権者像に到達。
皆に13権者について説明しようとしたが、『秩父34札所に縁のある13人の偉人』と理解した後は、さしたる興味もない様なので、取りやめる。

　境内には20名程度の参拝客が居る。
皆、下から車両で登って来た人々である。

階段を下りて音楽寺観音堂に着き、鐘を撞く。
　秩父事件の時、決起した人々が此の鐘を撞いて皆を集めたとのこと。
　菅原文太主演　NHK大河ドラマの最終回を思い出し、　ヘンリフォンダ主演　怒りの葡萄のエピローグを思い出す。

　音楽に縁の在る方々がお参りに来るとのこと。
　MUSUIC を　音学　とせずに　音楽　と　訳した最初の日本人は　観音様に造詣の深い人で在ったと想う。

　何組かが参拝に訪れる中、一同、観音経偈と心経を読誦し、更に石段を下り、納経所にて御朱印を頂く。
　駐車場内を縦断し、バス通りを横切る。　以前来た時は何れも　古道入口の標識を見つけるのに難儀したが、今回は非常に判り易い看板が立てられている。
　秩父市が設置したのか？　ボランテイアが私的に装着したのか？　感謝。

　先程の13地蔵までの登り道と異なり、今回は途中一部車道を辿るが下り登りの起伏のある路で、江戸時代に生活道路として真にこの路を利用していたとすれば、秩父は大変辺鄙な場所であったということになる。牛馬も通れない道がメインロードとは考えられない。

　　多分、この23番、24番札所間の念仏坂と称する区間を含む巡礼古道は、江戸時代からして生活道路とは独立した巡礼専用道としての扱いを受けていたのではないかと思う。

　樹林帯の坂道を登りきると市街地に出る。
　要所に真新しい巡礼札が貼られ、吊るされており、四国８８札所でも、このような頻度で案内板は現れない。

　　御かげで前々回　とは異なる経路を辿り、24番札所法泉寺下の茶屋に着く。

　石段を見上げ、同行の1人が　『　この茶店で昼飯にしよう
よ！　』　と叫ぶ。
　石段の数は116段と聞く。　
　ちなみに　仏教に縁のある　88と33を　加えた121よりも　5段　少ない。
　間垣平九郎で名高い芝愛宕山男坂の石段は８６段である。
　『　とにかく　登ろう！　』　と手摺を頼りに登り、境内に着く。　
　荒川対岸の眺めは本日これまでの最高。
　息を整え、皆本堂向拝にて読誦。
　昼休み中であったが、無事御朱印を頂き、一同、パーゴラ
下のテーブルにて、朝　所沢駅構内売店にて購入した握飯
等、各自　思い思いに食す。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　24番札所法泉寺からの眺望

　時刻は１２時半を過ぎている。
　雨上がりの泥濘道を滑らぬよう慎重に歩んだためか予定より３０分以上遅れており、
このペースで歩むと同行の１人が私用にて途中離脱して西武秩父駅１５時２５分発の特急に乗るのに間に
合わなく惧れがでてきた。
納経所の係員に訊くと　此処から２５番札所まで江戸古道久那道を辿ると好天時にて１時間とのこと。
　本日のこれまでの実績から、２５番久昌寺参拝後に１４時３２分久那停留所発のバスに乗車するに、久
那道全てを走破するのは困難と判断し、行程を一部修正する旨を皆に告げ、了承を得る。

　１２時４５分出発。石段を下り、バス通りを西進し、途中から標識に従い江戸古道に入り、酒造りの森の
敷地の下の崖脇を辿って資料館、物産館のエリアに入る。

　時間が無い為、醸造資料館には入らず、物産館は商品群を一瞥し、トイレを済まして早々に退出。

　バス道を辿ると途中右側に立派な山門の寺院が在る。
　『秩父１３仏』　の幡が建って居る。
　同行の１人が寄っていくかと尋ねたが、時間が無いので　と断わり、先を急ぐ。　
　鎌倉にも１３仏があるが、全国にどれほどの　１３仏が　組織されているのであろう？

　
　途中右手に公衆トイレの表示を認め、皆に山間部を縫う古道はあのトイレ迄と伝え、そのままバス道を辿って久那小学校を右に見て山門に到着。

　時計を見ると13時30分。
　酒造りの森からは江戸古道を外れ、通常の歩行ルートを辿ったにも拘らず55分を要したことになる。
　平均年齢72歳数ヶ月の我々の脚力が24番札所寺務所の御婦人方からの期待値に及ばなかったことになる。

　山門を潜り、一般車道と見紛う路を進んで観音堂に着き、読誦。
　小休止。
　皆に疲労の感強く、此のお寺さんでは　死者と共に棺桶に入れる御札（手形）を有料頒布していると説明しても誰も興味を示さずに納経所の在処を尋ねる。
　　　　25番札所観音堂

　　観音堂裏手の坂道を登り、用水池の縁を巡って本堂寺務所にて御朱印等受領。
　用水池の周囲を廻るかとの問いにもあまり関心なく久那バス停に向かう。
　バス停到着14時20分。
　急用発生の為、残念ながら此処で仲間と離脱して一人バスにて西武秩父駅に戻る仲間を見送るため、皆バス停にてバスを待つ。

　彼と別れた後、26番、27番札所に進むか、28番札所に向かうか迷ったが、以前　武甲山登山の時、帰路、彼を含む皆で28番札所をお参りしたことを思いだし、本日　彼抜きで28番に詣でても支障は少ないと判断し、彼に我々はこれから橋立堂に向かうと告げ、久那橋へ向かう。
　我々5人のうち、自分を含め３人が以前、武甲山からの下山の途中に 28番橋立堂に立ち寄っているが、当時誰も御朱印等を授かっていない。
　他の二人は今回が初めての参拝となる。　

　　秩父鉄道のガードを潜り、坂道を暫く登ると　別途県道から車両を利用しての観光客と合流して突然賑やかとなる。
　彼等一団と前後して札所境内に到着。

　鍾乳洞入り口横の受付に並ぶ列の長さを見て、他の参拝客の邪魔にならぬよう本堂手前の脇に　一同固まり、偈と心経を読誦。

　その後、最近NHK にて放送したという、本堂裏の断層の有様を何人かが確認していたが、自分はその番組を見ておらず、何を検証していたのか不明。
秩父が石灰でできていて、過っては、海底で在ったとの知識以上の何を放映したのか知らん。
28番札所本堂裏断層

　この後、27番札所に行く時間的な余裕は有ったが、先程離脱した友人と足並みを揃えるため、本日の札打ちは此処までとする。
　境内に数軒ある茶屋のひとつにて　各自　思い思いに好みを注文するなど時間調整し、17時05分西武秩父駅発のＳトレインに乗るため浦山口駅から御花畑駅まで乗車。

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