秩父34観音（３巡目）（９日目）

区切り９回目（３４番札所）

２０１７年１１月２６日

　本日も快晴、西武秩父駅前より9時丁度発の吉田元気村往きのバスに乗車。
　8月の第4回目と同じバスだが、今回の客は我等4人の他、20代の男女カップルのみ。
　彼等は途中の馬頭尊前で下車したが、我々は　徒歩巡礼の一筆書き達成を目指して二つ先の龍生会館まで乗車。
　道の駅内にて前回と同様、しゃくし菜漬け等各自購入し、リュックに納め、9時58分歩行開始。
　途中、カタクリの花があると言う白砂公園前を通過。
　20分弱で、馬頭尊に到着。
　写真を撮った後、登山道に入る。
　しばらく歩むと左上側山肌に人影を認める。
　猟銃らしき物を持っている。

　なおも登っていくと、バンが停車しており、先程の猟銃の方の車と推察。
　先頭を歩む友が、右手に34番札所への案内板が在ると、示し、舗装道から狭隘な脇道に入る。
　以前独りで来た時は、見過ごして、其の儘、舗装道を其の儘辿った記憶が在る。
　本来の巡礼古道なのであろう。傾斜が当然きつくなり、杖を頼って登る。　雨天の時は走破困難。

　僅かな平地に出、一同リュックを下ろし、しばし休息後、登攀？開始。

　間もなく、下りとなり、先程別れた舗装道と合流。暫く歩むとまたも前方に猟銃を手にした男性が立って居る。

　訊くと、熊狩りをしており、現在包囲中とのこと。
　胸にはトランシ－バを装着している。
　我々を安心させるためか、さして緊張感無く、快活に説明してくれる。
　礼を述べ、舗装道を尚下り、水抜登山口からの舗装道と合流する。
　再度、小休止で各自飲物等取り出していると、1人が　『眼鏡が無い！』　と申告。
　本人は、道の駅出発時は確かに架けていたというが、誰も記憶が定かでない。
　多少、元々近眼の者が老眼になると、眼鏡を架ける時と外す時との条件の境界がアバウトとなり、自分が現在装着しているか否かの認識が疎かになる。
　何処かに、置忘れても、必然性を感じなくなっている為、数時間は気付かずに　其の儘日常の生活を続行してしまう。
　自分も何度もそのような経験をしており、他の二人も多分そうなのであろう。　当人がポケットやリュック内を確認するのを　暫し見守る。
　やがて、『見つからないのは、先程の道の駅にて置き忘れたのではないの？』　と　レシートに記載の番号に電話をして問い合わせる。　

　一人は、『先程の小休止の場以外に落とす場所は無い筈だから戻って確認しよう！　自分もリュックを此処において、一緒に戻る！』　と提案。

　結局2名が戻り、2名が荷物を保管して待機することとした。
　2名の出発の後、残された我々2名は　少しでも距離を稼ごうと、各自2名分の荷を担って、舗装された坂道を杖をたよりに、ゆっくり登る。
　最初の20～３０ｍ程は難なく登れたが、すぐさま、腕に痺れが来、左右の持ち手を交換。
　暫時休んで即出発。
　そして即痺れを感じてひと息つく。
　100ｍも歩かぬうちに体力の限界を感じて我々は歩行を断念する。
　仲間の荷物を加えて二人分を運べない我々の体力の無さを情けなく感じたが、お互い既に70歳台なのだと言い訳もしてみる。

　我家を出発した時に入れた荷の量が過分であったのか？
　先程の道の駅での購入物が過大であったのか？
　友人より委託された荷が自分固有の荷よりも遥かに荷重であったのか？
　この歳になって、団体行動時の不測の事態発生時の適切な対応について見直す良い機会となった。

　1時間ほど待って2名が意外と元気に舗装路を杖を両手に登って来るのを確認。
　失せ物は発見できたかと安堵。

　別れた後の、夫々の状況を報告しあい、先ずは良かったと出発。
　直ちに『　熊出没注意　』の立て看板の横、舗装路から山道に入る。

　12時過ぎに札立峠到着。

　予定より、30分程しか遅延してはいなかったが、体力の温存を図り、破風山登頂は諦め、写真撮影後、直接水潜寺へと向かう。

　此処暫く晴天が続いていた筈だが、径と交錯し流れる谷川の水量多く、何カ所かは靴底を洗いながら軍手にて岩肌を掴み、トラロープを握って、滑らぬよう注意して下る。

　峠出発より、45分を費やして34番札所に到着。
　境内にてリュックを下ろすと、自分では気づかなかったが背中一面、シャツが汗にて濡れていると注意を受けた。
　慌ててビニール袋に保管の写経2編を確認したが支障なく一安心。

　暫時休息後、息を整え、服を正して、右手奥の岩屋の前でカメラを構える友を促して、一同本堂外陣に登り、写経を納め、観音経1巻と般若心経とを読誦し、各自それぞれ想いを念ずる。

　傍らの受付にて御朱印等を受領しおえて、皆に簡単に境内の案内をはじめていると、　『　私たちは先遣隊で　間もなく、　参拝者達が到着します　』　　の声が聞こえる。

　振り向くと、　札立峠から、何人かのグループが此方に降りて来るのが見える。
　7年前の集団ハイキング巡礼を思い出し、彼等集団が到着する前にと、予定を早め、昼食は後刻何処かで摂ることにして、５～6分後に発車予定のバス停に向かう。　

　華厳の滝方面への散策は取り止め、2時間に1本の皆野駅行きの町営バスに14時09分に乗車。
　途中秩父温泉満願の湯バス停にて今朝の20代男女カップル達が、乗車し、バスは満員となる。

　　バスは秩父鉄道の踏切を越えてから迂回して駅前に到着。
　今回も運良く、1日1往復運行のＳＬを皆野駅ホームにて撮
　影することができた。
　秩父駅にて下車。
　秩父夜祭を来週に控え、山車の組立作業で慌しい秩父神社
　境内の隅のベンチをお借りして、遅めの昼食を摂り、神社本殿
　の豪華な装飾を鑑賞後、西武秩父駅に向かう。

秩父巡礼３巡目を終えて想うこと　

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