秩父34観音（3巡目）（１日目）

区切り1回目（１～８番札所）

2017年4月15日

　当日、池袋発６時５０分のレッドアロー号秩父３号に4名乗車の筈が、前日急病とのことで1名欠席の3名となり、７時１６分着の所沢駅にて1名乗車して　計4名が西武秩父駅に８時１５分　到着した。
　駅前の観光案内所は9時からオープンとのこと。
　駅事務所にて『秩父札所巡り』のパンフレットの有無を尋ねると、ここ数年置いていないとのこと。
　予定通り　駅前より、約1時間間隔で運行の定峰往きバスにて８時３２分発。　
　栃谷に8時54分着、降車したのは我々4人の他は中年カップル1組のみ。
　県道から左脇の比較的広い道に入る。正面の小高い丘を避けるように、緩やかな右カーブを描く道の両側には多様な草木が花を咲かせている。
　　　　　　　　　34札所　散華

　博識な同行の1人が我々に　花の名前を逐一　告げてくれるが、メモを取らないので直ぐ忘れてしまう。
　正面小高い丘には神社が認められるが、その左側の木陰より、ハイキング姿の中年の一群が突如現れ、社前を左から右に横切り、我々が見上げていると、そのまま速足にて右側の塀に沿って門内に入って行く。
　入って行った門が我々の目指す1番札所の横門であることは即判ったが、我々は迂回して東側に廻り、正門より四萬部寺の境内に入る。
　境内には既にハイキング姿の男女が約２０人ほど休憩しており、続々と通用門より入って来る。
　一部の人は休憩もそこそこに、正門より退出し始めている。
　何かのウオークラリーかと気付き、数年前に３４番札所を秩父鉄道の札所ハイキングと御一緒したのを思い出した。
　彼らは向拝にて経を読む人は殆んど居らず、何人かは　ただ、こうべを垂れて、手を合わせ、何事かを念ずるだけで　そそくさと退出する。
　我々は邪魔にならぬ様、隅にて観音経偈と心経を読誦し、その後、右側の寺務所にて１０数人の列の後に並び、納経帳、納め札を買求め、御朱印を受領して退出。
　

２番札所真福寺に向かう。前後は秩父鉄道札所ハイキングの参加者達で、粗、一列縦隊途切れが無い。　本来ならば、昨年１２月上旬に予定していた第１回目が相次ぐ延期にて４月の本日にずれこんだが、図らずも秩父鉄道主催の秩父巡礼今年度の第１回目と同日となったことに、縁を感じる。

　この真福寺への坂道は今回で３度目だが、道幅も以前より広く、舗装も２番札所近くまで上質となった。
　後から来る健脚者にはどんどん抜かれるが、先行する歩行に慎重な方々には会釈しながら追い抜く。
『　何処まで続くのかしら？』　との不安げな言葉を耳にして、『　今が、一番きつい処ですよ。もう、坂道の半分は過ぎていますよ！』　と、　声を掛ける。
　やがて見慣れた駐車場入り口に到達、ハイキングの一行はそのまま坂道を登ってゆくが、我々は右折して一旦下り、平地を暫く歩いて石段（参道）を登ろうとすると、上から彼等集団が降りて来る。
　彼らは坂道を一気に本堂裏手まで進み、本堂背後まで、下り、そのまま参道を下る一方通行のルートを勧められていると了解。しばし、路を譲る。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　金木犀

　本堂前では数人のグループが心経を唱えていたので、終わるのを待って読誦。
　狭い境内にて場所を見つけ暫時休憩。
ハイキングの彼らは続々と登って参拝し、踵を返して下って行く。
　２番札所の納経所である光明寺へ向かう途中に　案内書には金木犀　が記されているが、過去２度も私は気付かず通り過ぎてしまっている。
　『今回は必ず！』　と　気を引き締め山道を下る。
　前方に小集団が停まり、リーダーらしき人が何か説明をしている。
　何事かと　近寄って行くと、集団の端の青年が右手を指して　『以前　この場所に　金木犀　が植えて在った　　という　立て看板が　現在　無くなっている　』　とのこと。
　

　光明寺手前でハイキングの大半のグループと別れる。彼らは納経帳に御朱印を受領するのが目的では無い為、納経所である光明寺には寄らず、金昌寺に直行後、常泉寺に向かうとのこと。

　光明寺境内に入る。同行の１人が　『　光明寺の名前　何処かで聞いたことが在る』　という。
　　実は昨年鎌倉３３観音巡りの際、材木座にて同名の光明寺を皆と参拝しており、関西にも著名な同名のお寺さんが在ると聞く。後日　調べると　宗派は違うとのこと。
　先程の定峰往きバスの走った県道を横切り、３番札所常泉寺に着く。
　境内には真福寺から金昌寺経由で直行してきたハイキングの先頭グループが和風パーゴラにて昼食の最中。
　このお寺さんと４番札所金昌寺と５番の語歌堂は以前　我々全員が武甲山登山の翌日に巡ったことがあるため、なんとなく皆安心感があり、昼食休憩とした。
　同行の１人は奥さんが秩父市出身ではあるが、これまで系統立てて秩父札所巡りをしたことが無いとのことで、地域再発見の願いもあって今回参加して頂いているが、この立派な萱葺の本堂には深い想い入れが在るとのこと。
　ハイキング一行の列の後に並び、機械的に御朱印等を受領し、今回も立派な長押の龍を堪能して出発。
　聖地公園経由１１番札所常楽寺を目指すハイキングの一行と別れ我等４人は４番札所金昌寺を目指し、横瀬川を渡る。
　橋の袂でハイキングの裏方の道案内人が看板類の撤去作業をしているのに出会う。
　今朝８時半から和銅黒谷駅を出発したハイキング者の最後尾が通過したと判断したとのこと。
　人数を訊くと駅出発時で約２０００人とのこと。
　再度、県道を横切る。３年程前の午年総開帳の時に巡った時に立ち寄った接待所に再度訪れることを楽しみにしていたが、今回閉鎖され，通常の民家に戻っていた。
　私と同年輩のあの御夫婦は今　如何されているのだろう。
　４番札所金昌寺に到着。
　つい１時間程前まで、計２０００人弱のハイカー達が嵐のように訪れ、去っていった余韻が残っているような、なんとなく　落着きのない寺務所にて　機械的に御朱印を頂く。　係員も疲れているのであろう。
　過って深谷駅に急行を止めさせた政治家の碑がある。深谷と秩父が衆議院の同一の選挙区であるとすれば、東京の多摩地区全ての面積よりも拡いかもしれない。
　5番札所五歌堂にお参りし、傍の納経所をでると、以前は確か田圃で在った場所に数軒の家屋が立ち並んでいる。平成の大合併後も人口が減り続けている秩父市の駅からかなりの距離のこの地区に、まとめて家が新築されていることに、興味を抱く。
　町営グランドを右に見て坂を登る途中、今回も路辺に簡素な抽斗が設置され、その中に　数種の花の種が供されている。付近の園芸栽培者の厚意によるもので、友とそれぞれ、3袋ずつ頂く。
　坂を登りきると武甲山を正面にみて、棚田が姿を現わす。いくつかの案山子も立っており、以前は気付かなかったトイレの表示もあり、環境整備が進んでいる。
　7番、6番　と　所々に立つ満開の桜を愛でながら歩く。地形の関係か、午前中よりも、見事な桜が目立つ。
　本日は8番札所までと決めてあるため、途中のレジャー農園のビニールハウス内を覗くなどして、のんびりと
歩き、最善寺に到着。
　この寺は紅葉で有名で、シーズンになると境内に入るに料金を徴収する。
先年、豊島88札所巡りにて訪れた、東京滝野川の金剛寺も紅葉寺として、音無川流域の景観とともにして推奨したい。　他には、鎌倉をはじめ、紅葉の名所は多数ある。
　無人の本堂三和土にて、懺悔文、開経偈、観音経全巻、心経、回向文　と読誦。
隣の、納経所にて　御朱印を　お願いしている間、傍らの散華を手に取ると、係りの僧は筆を止めて　寄金を促す。思わず唖然！　苦笑しながら　50円を投ず。　
　3年前の午年御開帳の歳も同様の散華を各寺院にて頂き、本日も此れまで1番から7番まで募金箱に硬貨を入れて受領してきたが、このような対応は　はじめてであった。
　此寺から横瀬駅までの所要時間を問うと、10分　とのこと。
　庭のベンチにて暫時休息の後、出発、通常に、前2回と同様に西武線の線路沿いに歩いて、18分後に横瀬駅に到着。　
　西武秩父駅改札口から横瀬駅改札口まで、歩数30000歩弱。

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