御府内８８札所（７・８）

７日目

平成２７年９月１4日

　地下鉄大江戸線国立競技場前下車。　
　外苑西通りを南下して右折すれば　即１０番札所聖輪寺。
　境内には六地蔵や愛くるしい小僧さんの石像がある。
　本堂の扉は開かず、向拝にて読誦。
　右手の寺務所にて御朱印をいただく。
　国立競技場解体工事の際の騒音はひどかったとのこと。　　本日はフエンスで囲われた跡地は工事車両の出入りもなく静寂そのもの。
　外苑西通りを更に南下し、中層都営住宅の先を左折し、道なりに進む。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１０番札所聖輪寺境内

　左側に警備員が一人立哨している。
　近づき会釈して龍巌寺の所在を訊く。
　国学院高校の裏門担当の彼は　『よく　判らないがこの先にもう１寺在る』と応える。
道から３～４ｍ程退いて９番札所龍巌寺古色豊かな山門が建つ。

　増設された中央部の金属製引き戸を開けて境内に入る。
　粗正面に大師堂があり、右側に南面して同じく本堂が在る。
　山門脇の庫裏の戸口にも何ら表示がないため、そのまま通過し、本堂奥の鐘楼にまで歩む。
　撞木のロープが外されており撞くことは叶わず本堂向拝に引き返し、瀟洒な文箱が小机上に在るのを認める。
　若しやと思い開けると９番札所龍巌寺の御朱印紙が在中。
　思わず知らず、これまでの無人札所での所作と比較。好感！
　鰐口を鳴らし、御賽銭を入れ、開経偈から回向文まで読誦。
　終わって振返ると御婦人が境内石仏の清掃をしている。
　会釈し、確認すると納経代は文箱の中にとのこと。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　９番札所龍巌寺

　　また、大師像は現在、大師堂から本堂内に移設しておるとのこと。了解して大師堂前での読誦は取りやめた。
　境内にて、本堂、大師堂等を各アングルで撮り、退出する際、御婦人は済まなそうに　『境内で撮った写真を一般に公開することは・・・』　と話す。
　了解して許可を得て山門を出た処で振返り１枚撮る。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　青山通りに出、青山二丁目交差点からタブレット端末を用いる。
　高橋是清記念公園先を右折し、坂道を下り上って８１番札所光蔵
院前に到着。　普通の民家である。
　タブレット端末で確認後、道に沿って右側に角を回ると「光蔵院」の表札のある格子戸門が在るが閉じられている。
　此処からも家屋の外見上は民家然。呼鈴を押しても応答なし。　
　やむを得ずガイドブック記載の電話番号にかけると、留守電音声が流れてきた。
　平日の午後４時前の訪問で（廃寺、無人寺は別として）留守で敷地内に入れなかったのは　武蔵野３３観音、豊島８８札所等を含め、今回が初めてであった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　８１番札所光蔵院

　ヤムヲエズ、光蔵院の表札の前にて般若心経のみ１巻を唱え、タブレット端末を拠り所に急峻な坂道を下り、赤坂山王神社方面を目指す。

　一ツ木通りに出、左折して飲食店街を赤坂不動尊に向かう。
　以前　近くの特許事務所に勤務していた頃、昼時に何回か参拝したことがあり、土地勘はあった積りだが景観は一変していた。
　旗指物が林立する狭隘な上り石段は跡形もなく、２ｍ余高の白いフエンスで囲われたビル建築現場が在った。
　工事掲示板には今年２月頃から工事が始まり、完成は再来年以降になるらしい。
　臨時納骨堂はこちらと案内板が出ていたが、午後４時までと記されており、諦めて裏手からは入れるかと　旧日本規格協会前の通りから背後に回る。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　７５番札所威徳寺新築現場

　マンション横の金網越しに覗いてみたが平地となったフエンス内一杯にコンクリートが打たれており、完成後の雄大な伽藍が想起される。
　大廻りに周囲を一周し、最初の表示板の処にて御朱印紙の申込を代金と共に専用箱に投函し、読誦はせず、題目のみを唱え、赤坂山王日枝神社は山門前の礼拝のみでご勘弁を願い、特許庁脇を通り、憲政記念館前に向かう。

　　（２日後、威徳寺より、御朱印紙が届き、御朱印帳に綴じ込む）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　国立競技場前駅から憲政記念館まで10000余歩
　

８日目

平成２７年９月１５日

　正午過ぎまで雑用が入り、午後　僅かながら時間が取れ、日比谷公園に比較的近い４番札所高福院限定で赴いた。
　ＪＲ目黒駅下車。　意外と近く　徒歩数分にて到着。
　六地蔵や大きな石灯篭が　かっては広大であったであろう　境内に健気な感じで建っている。
　墓地は山門から本堂までの通路の左側に位置している。
　この中には　長谷川伸の墓もあると聞く。
　本堂向拝にて読誦。　右側の庫裏にて御朱印受領を願う。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　４番札所高福院

　御婦人が差替えように１枚用意しておくようにと断り、１度奥に引き下がった後しばらくして、御朱印用紙と共に、小冊子を手に戻り、『　もし、よろしければ・・　』　と差し出す。
　表題は『読経の心』で　シリーズの２冊。　著者は当院１８世住職。　　ありがたく拝領する。
　翌日、あらためて拝読すると、１冊目には在野の一般の人が読経し始める際の心構えが判りやすい言葉で記されており、わが身に照らし合わせてみると、なるほどと　我が意を得たというおもいである。
　２冊目は経文を呪文とみなす考えを紹介しているようであり、浅学の自分にはレベルの高い内容であった。いずれ読み直してみたいと思う。　　感謝！

　高福院の西隣は誕生八幡神社。神前両脇に樹齢数百年の銀杏の樹が白布に殆どを巻かれながらも梢先端には黄緑色の葉を生茂らせている。
　参拝し、目黒駅から三田線で内幸町駅に向かう。

目黒駅から日比谷図書館まで２０００余歩

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